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OPアンプのお勉強

オシロスコープを作成するために、年末ぐらいからOPアンプを勉強していました。OPアンプはアナログ回路の代表選手と言われているようで、雑誌などでよく見かけます。OPアンプを使用した回路を見た時に、このOPアンプは何のためにあるのかがすぐ理解できるといいなと思い、勉強を兼ねてページを作りました。ということで間違っているかもしれませんが、「そんなの関係ねー。」というメモ程度のページです。ちなみに実験に使用したのは、少し古いですが、2006年4月号のトラ技の付録(OPアンプの実験回路とSoftOscillo2)です。

OPアンプの前に抵抗分圧

OPアンプの勉強をする中で、電圧増幅等の式を導くには抵抗分圧が基本と思いました。そこで、まず次のような回路の分圧式を導きたいと思います。

導くと言っても、そんな大層なものではなく、抵抗R1とR2の間の電圧Vmは抵抗分圧の公式から次のようになります。

OPアンプを勉強する前は、V1=0(V1がGROUND)の場合しか即座に分からなかったのですが、両端とも0Vではない電圧の場合でも、上記の式がすぐに頭に浮かぶとOPアンプを使用した回路が分かりやすくなります。

反転増幅回路

OPアンプの基本である反転増幅回路です。

この回路の増幅率は次のように考えます。

  • 負帰還回路によりV-とV+は等しく、仮想接地によりV-=V+=0となります。
  • 分圧の公式により、次の式が成り立ちます。

Voutは抵抗R1とR2の比に応じて増幅されます。もちろん、OPアンプの正電源よりも大きくなったり、負電源よりも小さくなることはありません。出力電圧が反転してしまいますが、減衰できるという特徴があります。注意としては、入力インピーダンスがR1となるため、入力信号源のインピーダンスが高い場合、電圧降下が生じることです。

非反転増幅回路

非反転増幅回路です。

この回路の増幅率は次のように考えます。

  • 負帰還回路によりV+とV-は等しく、Vin=V+=V-となります。
  • 分圧の公式により、次の式が成り立ちます。

上式のように、増幅率は1以上となります。反転増幅回路同様、OPアンプの正電源よりも大きくなったり、負電源よりも小さくなることはないです。この回路は入力電源が直接、OPアンプの入力ピンに繋がっているため、入力インピーダンスが高く、入力電源の電圧降下が生じにくいというメリットもあります。

反転加算回路

反転増幅回路を応用した反転加算回路です。

この回路の出力電圧は次のように考えます。

  • 負帰還回路によりV-とV+は等しく、仮想接地によりV-=V+=0となります。
  • V-=0であるため、入力電流Iin=Vin/R1, Iin1=Vin1/R11となります。この二つの電流が抵抗R2に流れ込みます。よって、次の式が成り立ちます。

反転加算回路は、入力電源を増やしても簡単に重み付き加算が実現できます。追加する電圧をVin2, Vin3..., 追加する抵抗をR12, R13...とすれば、次のような式になります。

ここで、R2=R1=R11=R12=...とすれば、次式のような加算回路になります。

そして、R1=R11=R12=...とし、R2=R1/nとすれば、平均値回路となります。

反転増幅回路、反転加算回路とも出力が反転してしまいますが、出力に増幅率1の反転増幅回路を追加すれば反転しなくなるので、使いやすい回路だと思います。

非反転加算回路

次は非反転加算回路です。

この回路の出力電圧は次のように考えます。

  • 負帰還回路によりV-とV+は等しく、V-=V+となります。
  • V-、及びV+は抵抗分圧により、次の式が成り立ちます。

ここで、R1=R2, R3=R4とすれば、次式のように加算回路となります。

非反転加算回路は、一方の入力信号源が出力する電流がもう一方の信号源に流れ込みます。そのため、片方の信号源の電圧変動により、もう一方の電圧も変化してしまいます。先に説明した反転加算回路は、入力信号源が仮想接地に対して電流を流しているため、他方の電圧が変動しても、干渉を受けません。そのため、反転加算の方が実用的な回路と言えます。

減算回路

この辺りから少しややこしくなってきますが、次は減算回路です。反転増幅回路のV+をグラウンドから抵抗分圧に変えた回路です。

この回路の出力電圧は次のように考えます。

  • 負帰還回路によりV-とV+は等しく、V-=V+となります。
  • V-、及びV+は抵抗分圧により、次の式が成り立ちます。

ここで、R1=R2, R3=R4とすれば、次のような減算回路となります。

また、R1=R3, R2=R4とすれば、VinとVin1の差分を(R2/R1)倍に増幅する差動増幅回路となります。

反転増幅回路や非反転加算回路は共に、GNDを基準とした電圧を増幅するものでしたが、この差動増幅回路は二つの信号源の電圧差を増幅することができます。但し、出力はGNDを基準とした電圧です。

ボルテージフォロワ

ボルテージフォロワは、増幅率1倍の非反転増幅回路です。

この回路では、負帰還回路によりV+とV-は等しくなるため、次の式が成り立ちます。

ボルテージフォロワは次の優れた特徴があります。

  • 入力インピーダンスが非常に高い。
  • 出力インピーダンスが0に近い。

OPアンプのV+やV-には電流が流れないようになっているため、入力インピーダンスが非常に高く、信号源の電圧降下が起こりにくいです。また、出力側はたとえVoutが下がったとしても、負帰還によりすぐにVout=Vinになるように働くため、出力電流とは無関係になります。すなわち、どんな入力信号源に対しても正しく電圧を受け取り、どんな負荷回路にもそのまま出力します。

コンパレータ

OPアンプそのものですが、非反転のコンパレータです。

OPアンプの性質から、Voutは次のようになります。

ここで、+Vcc、及び-VccはそれぞれOPアンプの正電源、負電源です。入力電圧Vinが基準電圧Vrefよりも高ければ、Voutは一瞬で+Vccになり、VinがVrefよりも低ければ、一瞬で-Vccになります。次のような反転型のコンパレータもあります。

Voutは次のようになります。

ヒステリシスコンパレータ

コンパレータに次のような三角波を入力すると、入力電圧Vinが基準電圧Vref(例えば、0V)を少しでも越えれば、一瞬にして出力が反転してしまうため、雑音に弱くなります。

それを改良したのがヒステリシスコンパレータです。非反転増幅回路と似ていますが、抵抗分圧がV+に入っています。

Vinに上記のような三角波を与えた場合、次のような挙動となります。

  • Vinが-Vccから上昇していく場合
    Vin=-Vccのとき、必ずV-<V+であり、Vout=+Vccとなります。Vinが上昇し、VrefH=(R1/(R1+R2))*Vccよりも大きくなった瞬間、Vout=-Vccとなり、V+=-(R1/(R1+R2))*Vccとなります。このとき、Voutは反転しますが、V->V+は保たれます。更に、Vinが上昇してもその状態は変わりません。
  • Vinが+Vccから下降していく場合
    Vin=Vccのとき、必ずV->V+であり、Vout=-Vccとなります。Vinが下降し、VrefL=-(R1/(R1+R2)*Vccよりも小さくなった瞬間、Vout=+Vccとなり、V+=(R1/(R1+R2))*Vccとなります。このとき、Voutは反転しますが、V-<V+は保たれます。更にVinが下降してもその状態は変わりません。

上記のことから、Vinが-Vccから上昇していく場合、基準電圧VrefH=(R1/(R1+R2))*Vccで出力が反転します。逆に、VinがVccから下降していく場合、基準電圧VrefL=-(R1/(R1+R2))*Vccで出力が反転します。即ち、入力電圧に対して、即座に反応せず、反応が遅れるというヒステリシスな性質が表れます。

その他の回路

これまで説明した以外にも、積分/微分回路、フィルタ回路などたくさんありますが、あり過ぎて書くのが疲れてしまったので、この辺りでとりあえず終わりにしたいと思います。オシロスコープでは、A/Dコンバータのサンプリング周波数以上はサンプリングできないため、エイリアシングを防ぐためにも、簡単なローパスフィルタを入れる予定です。その時にまた、紹介したいと思います。

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